下書き

チラ裏に書くような記事未満を積極的に公開していくスタイル(率直な個人の感想です)

とりあえず下書きを公開しつつ編集していくスタイル(個人の率直な感想です)
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3rd全国氷帝ざっくり劇評

※執筆途中。

 

個人的なツアー感想の前に普通の劇評をざっくり書いておこうと思う。

今回は今までとは全く違うテニミュの楽しみ方をしてしまったので、いつもお世話になってる歴戦テニモンさん達ともあんまり劇評談義できず申し訳なかった。

 

M1比嘉中

初日のボートからステージに上がる時から手拍子湧いてて、比嘉人(ひがんちゅ)の愛されっぷりすごい。

曲も3rd比嘉全開にアレンジされてるし(ジャンルはHIP-HOPで合ってる?)(知念くんの合いの手?最高に心地好い)、振り付け(新垣くんの「勝った方と勝負したいぜ」以降)が回替わりで毎公演違うのもすっごい面白かった。ついつい今日は何やるんだろうってワクワクしながら見ちゃうよね。

フィーチャリング校(ゲスト校)はメインの盛り上げ役として登場してる訳だけど、M1は本当に客席煽りまくり盛り上げまくりで、最高のアレンジとパフォーマンスだった。

これDVDで比嘉公演→全国氷帝って順番に本編だけ見たら流れがスムーズでめっちゃ面白いんだろうなぁ。

 

『忘れ得ぬ戦い』

各試合の名シーンがチョイスされてる訳だけど、『どこを名シーンとするか』は解釈がかなり別れるし、意味が変わってくるよね。

私はここも全体も含めて、3rdシーズン全国氷帝公演の主人公は、跡部くんとリョーマくんの二人だったと考えてる。

一連の最後が『手塚vs跡部』だったことで、今回の勝負も『柱対決』に終着していく…『跡部景吾の柱としてのリベンジ』であり『越前リョーマが柱になろうとする物語』に感じられた。

それにしてもこの名シーン集は盛り上がったよね~。本当に最初からクライマックスぶっ込んできたんだもんね。でもそのせいで以降の出来が未熟なうちは物足りなさが際立ち過ぎてキツかった。なにも自分たちでこの後の展開のハードル上げんでも…という感じ。

一回だけイントロで泣いた。楽曲の「過去の想起」ってテーマが事前追悼ツアー中の自分のトラウマを抉ったっぽい。

 

青学校歌

今回の校歌、殺意高めで結構好き。クリエイティブスタッフ側からも10代目ちゃんへの期待というか呪いを感じる。いいぞ。

この曲から新青学が現青学になっていく変化を一番感じた。ただ歌って踊ってるだけだったのが、どんどんちゃんとキャラクターになってキラキラしつつ闘志を燃やせるようになってきて最高だった。初期はにちちゃんだけが殺意MAXで劇場全体を背負っていたけど、最期はちゃんと青学全員で闘えていたよ。

四字熟語は前の人の言葉を言っているのかと思っていたけど、『覆水盆に返らず』が『離婚した夫婦は元に戻れない』って意味でもあると知り、黄金ペア復活的にどう考えても「覆水盆にもう一度返しちゃいましょ」は菊丸の状況だよね…あ、いや待てよ。不二先輩がD1に登録されていたであろうことはほぼ間違いなく、大石の再登録出場は不二先輩が身を引いたから実現したことだし、覆水を盆に返してくれたのは不二先輩だから、前の人の言葉を言ってる解釈でも破綻はしてないのか。

順番は、手塚→大石→不二→菊丸→乾→河村→海堂→桃城。

リョーマだけが「俺は過去の言葉を凌駕する 過去の戒め飛び越えて」(「プレイの度に進化する オレの座右の銘は『サムライ魂』」)になってる。

てゆか自分の座右の銘(過去)をスパーンと言っちゃうより、チームメイトの言葉を言う方が青学っぽくない?

1st初演から青学はチームメイトが紹介ソングを歌うパターンだし。

 

決戦前夜(氷帝登場)~『氷の刃』

9/22夜公演の前アナがジローちゃんで、決戦前夜のコートに行く前の心情を行ってくれていて最高だった。

宍戸さんの「このコートで負けたんだよな」は、リアルに関東氷帝と同じ会場でやってるからTDCホールで聞いてる時が一番堪えた。ガチで体調悪くなってた。(TDCで関東氷帝の初日も大楽も観ていて、自分の中でも思い入れが強くなってたっぽい。昔はテニミュと言えば日本青年館だったのにね。)(メルパは殿堂入り)

『氷の刃』と『俺たちはブリザード』めっちゃ似てるから、歴代氷帝校歌まとめて聞き比べたくなる。

氷帝は最初の二つ名が『百花繚乱』なように個性バラバラだけど、校歌はいつもキャラクター紹介じゃなくて氷帝ブランドの紹介なんだね。痺れる解釈だよね~!

以前テニミュの歌詞をテキストマイニングしてる方いらっしゃったけど、単語じゃなくて傾向とか方針での各校分析どなたかやってないかな~。

この曲で信仰心高めて「青学絶対倒す!」って意気込んだ後に、菊丸先輩の「やりにくいなぁ~」聞くと「あっごめん💦」ってちょっと冷静になる。

 

 

 

 

テニミュ3rdシーズン全国大会 青学vs氷帝【2018年7月東京公演】

平成最後の夏に15年間約300公演観てきたテニミュで初めて推しが負けた話

二年前の夏、三浦宏規くんが演じたのをきっかけに跡部王国へ入国した、にわかド新規メス猫が、テニミュにおける三浦跡部くんについて考えたことを書き残します。

前説

7/12(木)3rdシーズン全国氷帝公演初日。
三浦跡部くんが試合に負けたことのショックが大きすぎて、正直テニミュどころじゃなかった。
試合に負ける様を見届けて、もうなんと言うか……死んだ。
最後のレビュー時間に心を整理してテニミュに戻ってこようとしたけど全然無理で、茫然としたままカーテンコールが始まりキャストに拍手を送り、アンコールナンバーにギリギリ復活が間に合ったかどうかって感じだった。
初日の『ふわふわ』インパクトがAED代わりになって、テニミュ界に強制生還した感ある。
サビに「ふわふわ」って歌詞が出た瞬間のざわつきは語り継いでいきたい。

この15年間でいろんな学校・いろんなキャラクターのファンの方々から『推しが負けて苦しい』という気持ちを拝聴してきたから、観劇前から覚悟はしていたんだけど……
実際に自分が体験してみるとショックがヤバ過ぎて、これを耐えてファンを続けている皆さまマジすげぇなと痛感した。信仰の強靭さがヤバい。
だって、ただ観劇していた時と観ている世界が全然違う。
私が試合をしている三浦跡部くんを応援している時、目の前で繰り広げられている死闘は2.5次元という3次元(=現実)と少しずれたフィクションの世界なんかではなく、私も存在している同じ次元の出来事として発生していた。きっと『テニスの王子様』の世界で越前vs跡部戦を観ている観客と同一の状態だった。
だからもうテニミュどころじゃなくて、タイブレーク中にごちゃごちゃ歌って乱入してくる外野うるせぇ💢とイラついたり、忍足の歌詞に縁起でもないこと言うなとブチ切れたりしていた。
15年間テニミュ観てきて、テニミュじゃない世界を観たのは初めてだった。
これを今まで皆さんが経験してきたのなら、誰推しなのかで観ているものがあまりにも違いすぎる。

 

初日呑みでジャンプ連載時からのハッピーメディアサポーター達が盛り上がるなか、同じく連載リアタイしていたくせに今更ド新規メス猫になった私は一人だけお通夜状態。
試合に負けたショックに加えて、今後の観劇をどうするかって絶望もやばかった。*1
残りの公演でも毎回ずっとこの敗戦ショックを受け続けるとか耐えられる気がしないし、他の3rdシーズン作品みたいにもっと攻めてる構成演出を期待していたから正直肩透かしも食らった。*2

ただ、テニミュの面白さは受け取り手のリテラシー次第で全然変わってくるので、跡部くんや氷帝学園に対してにわかド新規な私は、まずは今回のテニミュで三浦跡部くんはどう描かれているのかを考えることにした。

有り難いことに今回ほぼ毎日違う方と観劇同行でき、かなり豪華な高リテラシー布陣で様々な視点からの感想を伺うことができたお陰で、東京公演終了時点で一先ず『跡部くんは勝利している』という着地をした。

テニスの王子様』の真実は原作者である許斐先生の中にのみ唯一存在するものだけど、真実や他人の思想がどうであれ、自分はどう読み取ったかということが大事だと考えているので、あくまでも一人の観客が『テニミュ3rdシーズン全国氷帝戦』で何を観るのかという話。
思考のゴールは真実を知ることではない。
自分がテニミュを楽しめるように読み取っていく。

 

①なぜ試合に勝ったのはリョーマだったのか。

にわかド新規だからここから躓いた。試合の結末で何が起きているのかが、そもそも理解できなかった。
『二人同時に倒れた』という描写があるせいで、『同じ条件下でのリョーマ跡部の比較』だと誤認していたのが躓きの原因っぽい。

同じ条件下の比較からのリョーマの勝利=跡部くんがリョーマに劣っていたと納得することは不可能だったんだけど、そもそも同じ条件下ではなかった。
立ち上がった状態の『意識があるリョーマ』『気を失っている跡部』をベースに、『意識が残っているレベルで倒れたリョーマ』『気を失うまで倒れずに試合を続け、気を失って尚 君臨する跡部』が結末の状態なので、勝敗の差=試合に勝ったのがリョーマである理由は体力残量にあったんだと思う。

中1のリョーマと中3の跡部くんの純粋な体力を比較すれば、体格差で跡部くんが負けるとは考えにくいんだけど、試合の内容的にリョーマの体力の方が残っていた可能性は大いにあると気付く。
跡部くんの『氷の世界』は相手が反応すらできない=相手は点を取られるけど体力は消費しないままだし、更にリョーマは手塚ゾーンで体力消費を抑えられているはず。
跡部くんの超攻撃型テニスは持久戦とは真逆=体力消費が増えている。あと1球で勝てる状況にまで追い詰めていたなら相当体力を使い込んだ可能性もある。
無我の境地は体力を消費するとあるけど、プレイスタイルの変化のみなら素でできることを跡部くんが証明しているので、ゲームによくある『体力ゲージ』『技ゲージ』の話なのかなと私は考えている。コントロール前の無我の境地は技ゲージを大きく削ったけど、体力ゲージは通常程度しか削られていなかったのかなと。*3
加えて落下した照明撤収作業により幾ばくかの休息時間が生まれてしまっただろうから、リョーマ跡部くんの体力残量が同じだったとは言い切れない。

跡部くんが手塚ゾーンを破った後の流れも、リョーマのドロップショットを跡部くんがダイブして返そうとしネットにかかってしまうのが、手塚vs跡部の最後と逆で……あの試合以上に体力を消費していることが表現されている。

 

『同じ条件下でのリョーマ跡部の比較』で跡部くんが劣っている正当な理由が描写されているようには見えないから、ここで敗北を負うのは耐えられないけど、体力消費で試合の勝敗が分かれたのなら、私は理解できる。
テニスの王子様』の世界では『試合に勝って勝負に負ける』という事象はよくあることで、同じ条件下で比較しての敗北は試合にも勝負に負けたことと直結してしまうんだけど、試合の分かれ目が体力にあったのなら、跡部くんが勝負では負けていなかった可能性がワンチャンある。

 

リョーマが立ち上がる前にモノローグが入るから、描写がないだけで跡部くんにも同様のことが起きていたのかなと今までは思っていたのだけど、意識があることの証明であるモノローグがない跡部くんは既に気を失っている状態だった可能性が高く、それでも氷帝の勝利のために意識があるリョーマよりも先に起き上がったのではないかということに、ジャンプで読んでから10年経った今にしてやっと思い至った。

 

②Genius305で『初の敗北』をしたのはどちらか。

三浦跡部くんの魅力の一つに、関東氷帝S1でみせた『敗けの芝居』の求心力の強さがある。
手塚vs跡部の頂上対決が名勝負であるのは、両者が勝利しているところにもあると思うのだけど、3rdシーズン関東氷帝S1で三浦くんが演じた跡部くんは、未だかつてなく『試合には勝利したが手塚に敗北した』のだという印象を叩き込んできていて、それがもうめちゃんこ良かった。判官贔屓しまくりたくなる沼案件。

敗けの芝居が魅力的なら全国氷帝S1も余裕だろと思われるかもしれないけど、全然違う。
だって関東氷帝でモノローグがあったのは跡部くんの方で、手塚vs跡部は一体何を戦っていたのかがすごくよわかるのだけど、リョーマvs跡部は何を戦っているのかわからなかったから。

テニミュ観てるだけでは答えが出なかったので原作を読み返してみた。


そこで気づいたのが、原作で決着がつく回Genius305、タイトルは『初の敗北』。
ジャンプ本誌を残してないから単行本でしか確認できないのだけど、この回はタイトルを1つのコマのように大きく掲載していて、タイトルの重要さを感じる。

さて、ここで『初の敗北』をしたのは、リョーマなのか、跡部くんなのか。
氷帝学園の「敗者は二度と使わない」って方針から、跡部くんの公式戦の敗北を指している可能性もあるけど、先輩メス猫さま曰く跡部くんはたくさん負けを経験してきているし、リョーマだって日常的に南次郎に負けてる。*4

Genius305で勝利の描写はたくさんあるけど、敗北の描写だと感じられるのって、実は君臨する跡部くんを見てリョーマが言った「凄いよ……アンタ」ってセリフだけだった。
ソース確認できてないけど、私の記憶ではリョーマはどんな相手にだって「まだまだだね」と言う決めゼリフを言ってきていて、対戦相手をここまで完全に称賛した記憶がない。(「ふぅん。やるじゃん」はよく聞く。)

リョーマは対亜久津戦終了時も健闘を認めていたけど、あれは煽り芸でもあったし、もし亜久津戦で「凄いよ……アンタ」とリョーマが言っていたら違和感めっちゃある。それくらいこのセリフには負け=相手を認めた意味が込もっていると思う。

 

※以下の部分含め、リョーマくんのセリフ見落としが結構あったので、なるはやで修正します!

誤情報のままだけど晒しておきます!

テニミュにおいてはS1のリョーマソロ曲が「萎れたお前にこう言ってやるのさ You still have lots more to work on」という旨の歌詞で全シーズン締めくくられている。3rdで新曲になったにも関わらず、曲の最後の歌詞はこの「『まだまだだね!』とお前に言うぞ」という主旨の言葉のままだ。

しかし、実際にこの後にリョーマ跡部くんに対して「まだまだだね」と言い放つことはできず、「凄いよ……アンタ」というセリフで試合は幕を下ろす。*5

なんという皮肉! なんという鮮やかな世界演出!

『俺は燃える』が、まさか死亡フラグ曲だとは思ってもみなかった。

越前リョーマの『テニスの王子様』の主人公らしいところ、主人公として痛快なところに、究極の負けず嫌いで生意気な性格がある。リョーマが『かます』シーンは随所に見られる。ソース確認できていないけど、リョーマはすべてにおいて有言実行してきたはず。

それが、テニミュのこの歌詞によって初めて実行できなかった=敗北の例を出してしまったのではないか。

 

メタネタになってしまうけれど、概念としての跡部様って本当に凄くて。
当時の氷帝跡部くん人気はとんでもなく、全国大会へ推薦枠で再登場したのなんか正しくファンの声に応えた結果だろうし、不動の人気投票1位であることをメス猫以外も期待している(2位以下になった際に跡部くんファン以外もショックを受けていた)し、テニプリは知らないけど跡部様は知ってるという層も居るような言うなればフラッグ・キャラクターであって、青学と再戦するからには関東氷帝以上の戦いになって然るべきだし、主人公が勝利するという運命を通すには度重なるアクシデント(雨や照明落下)をぶちこみ、立ち往生なんて歴戦の武将しか成しえない/一作品につき二度は使えない死に姿を割り当てるしかなかっただなんて、生み出したキャラクターが一人歩きして巨大な概念に成長してある意味作者の予想を超えてしまったということなんじゃないかなと。

気を失って尚も君臨するという展開に持っていくには、跡部くん本人の皇帝の自負だけではきっと論拠が不足していて。
跡部様TOな樺地の「勝つのは氷帝……です」というセリフをきっかけに跡部くんが起き上がったということは、跡部様を信仰する氷帝部員やファンの想いが、彼を美しい姿で君臨させる後押しをしたんだと思う。

まだ青学の柱になれていないリョーマと、国民に慕われる王様の跡部くん。
ソース確認できてないけど、リョーマが敵校の柱と対戦したのってこれが初のはずで、後は青学の柱になるタイミングで幸村と戦うから、学校の、そして作品の柱対決としてリョーマが初の清々しい敗北をしたんじゃないかなぁ。

 

跡部景吾へのまなざし

私はアイドルだと断然センターの子が大好きで、それはセンターに立つ人間に向けられる善悪様々なまなざしを全て背負って尚センターに立つ姿に美しさと尊さを感じるから。
なので3rdシーズン氷帝学園の三浦跡部くんワントップ孤高演出がすごく好きだし、この15年テニミュではいつも基本的にリョーマくんと青学を推している。
特に古田一紀くんのリョーマには後生含め人生で一番自己投影していると言い切れるレベルで、彼の出演シーンと、バトンを立派に繋いでくれているにちかちゃんには思い入れが強い。

7/16東京公演、アリーナ段差列ドセンターという最前列以上の超貴重席だったのでいつも以上に命をかけて観劇したところ、S1リョーマソロ曲が突然めちゃくちゃ辛くて辛くて苦しくて感情ぐっちゃんぐっちゃんになってしまい、リョーマを直視することができなかった……
自分でもどうしてこんなに辛いのか意味がわからなかったんだけど……曲中のマイベストテンション2016のイントロに古田リョーマを思い出し、にちかちゃんは今後もテニミュの柱として残っていくんだなと思って、
「頼んだぞ!」って気持ちと、
「頼もしいぞ!」って気持ちと、
「だからこそその輝きが羨ましい」「悔しい」「この子は本当に王子様なんだ」「跡部くん負けないで」「絶対に勝ち続けろリョーマ!」って気持ちで……
古田リョーマを大切に思う自分と、三浦跡部くんに勝ってほしい自分と、にちかちゃんにテニミュを率いて全国優勝して4thシーズンにしっかり繋げてほしい自分の、大戦争が勃発で無理だったっぽい……
自分がセンターの人間をあんな目で見てしまう日がくるなんて思っても見なかった……
そしてこの時の私は、にちかリョーマの圧倒的な輝きをモロに食らって、まだ試合途中なのに三浦跡部くんは負けてしまうのだという哀しみに囚われてしまった。
テニスのために本当に死ねるリョーマ(&手塚)と、背負うもののために本当に死ぬわけにはいかない跡部くんの、絶対的に越えられない境界を私は描いてしまっていて……
そんな目線で三浦跡部くんを観てしまったせいで、この日の試合はリョーマに一矢も報いられずボロ負けしたような印象を受けてしまい、リョーマソロ曲だけじゃなくて試合中ずっと辛くて哀しくて後悔でいっぱいだった。
この日のアンコールナンバー客降り時に、三浦跡部くんがまさかの舞台奥に下がってしまったことも、跡部くんが試合に負けたことを引き摺っているように勝手に感じてしまい、幕が降りても心の苦さが取れず、辛くて苦しくて私は翌朝までずっと死んでいた。

本当ににわかド新規でごめんなさいなんだけど、私は跡部くんのチームにかける想いを読みきれていなかった。TeamLIVE氷帝で、やっと『跡部景吾とは氷帝である』(=王様とは国である)という当たり前のことを理解したばかりだった。
跡部くんだけが強くてもだめで、氷帝が勝利しないとだめ。それが国を治める王なんだってことを。
そして、国民に王であることを認められて初めて跡部くんは王になる。
物語上、跡部くんはリョーマとの試合に負けてしまうけど、テニミュ3rdシーズン全国氷帝戦の跡部景吾を敗者にするかどうかは、三浦跡部くんをみつめる私たちの心にかかっている。

照明が落下した時に死角をつかれてしまったのは、跡部くんはテニスよりも命を優先させたことの証明だったけど、テニスのためにマジで死ねるリョーマがクレイジーなだけで*6、命を優先することは当然だし、帝王であり氷帝の柱である跡部くんなら尚更。
でもそんな跡部くんが、立ち往生という死を迎えるまでコートに君臨しプレイを続けていた……跡部くんが自らの命をかけて死んでもテニスを続けるぐらい氷帝の柱としての気迫を持っていてくれたことは、本当にめちゃくちゃ格好良いし、跡部くんを氷帝を応援する国民にとってこれほど帝王の愛を感じることはない。
全然リョーマに負けていない。
気を失って尚 君臨する姿は、帝王の強さの証明だった。

あの日、三浦跡部くんを劣勢だと見なしたのは、跡部くんの氷帝にかける想いを読みきれていなかった私の心のせいだから、これからは何があっても三浦跡部くんの氷帝にかける想いを信じて、命をかけて客席から応援することを誓った。

三浦跡部くんが命尽きるまで戦い、リョーマに試合では負けてしまっても、帝王・跡部景吾を信じる想いの力で起き上がらせて、最高に美しい唯一無二の君臨する勝者に絶対にさせてみせる。

 

④アンコールナンバー『スマイル・アンド・ティアズ』がめっちゃ良い曲

ふわふわソングこと、新アンコール曲の歌詞がはちゃめちゃに良い。全部に号泣する。特に最初のところはにちかリョーマ&三浦跡部くんの物語を勝手に受信して共感して毎回心がぐらぐらするし、後半のテニミュとテニモンの関係性みたいな歌詞に図々しく感動している。
そんな超良曲なのに突然『ふわふわ』とかぶっこまれて、本当は違う歌詞なのに空耳でふわふわに聞こえるだけじゃないかとか困惑していたけど、滝さんの後アナ内容的にガチで『ふわふわ』って歌詞っぽいし、菊丸の後アナ的に『ふわふわ=シンクロ状態の表現(効果音?擬音?)』っぽい可能性が出てきた。
*7
公式で自称されたソースは持っていないけど、作詞担当の三ツ矢雄二先生が黄金ペア推しという話は1stシーズンの頃から有名な話題だし、人と人との関係性がここまでメインに押し出されたアンコールナンバーは珍しい気がする。*8*9
だから舞台上と客席がシンクロして劇場が一体になっていることを『シンクロして雲の上に居る=ふわふわ』とかけている可能性あるよなって。
というか、他にふわふわの正当性が全然想像つかない!
ただまぁ個人的に、四の五の言わずに物理で殴る感じのセイヤーが一番宗教ソングとして好きだったんだけど(FGKS、シャカリキ・ファイト・ブンブンの三兄弟とても好き)、ふわふわの歌詞が本当に今のテニミュに合っていて毎公演聞いていて多幸感に包まれるから、聞いていてふわふわになるっちゃなる……かなぁ?

 

閑話休題
『スマイル・アンド・ティアズ』の歌詞にある「WIN & LOSE 結果は後からついてくるよ」という部分に、やっぱり跡部くんを勝者にするか敗者にするかは試合の勝ち負けだけじゃなくて、帝王をみつめる国民の想いで跡部くんを勝者にできるんだと心に刻み込んでいる。

 

⑤『水面のナルシス』『肌を刺す嵐』から読む3rdシーズン三浦跡部くんのキャラクター描写

※文字数上限越えたので執筆途中

 

『水面のナルシス』『肌を刺す嵐』は時間軸ではほぼ同じ日の歌になるので、類似した内容になっているんだけど、『肌を刺す嵐』の方がより『公式戦で敗退した後の跡部景吾の心情』を勇敢にも描いていて、全国氷帝戦S1に負けた後の跡部くんがどんな心情になるのかの有力参考資料になっているのがヤバい。

原作読み返すまで混乱していたのだけど、跡部くんが単身立海に乗り込んだのは、全国出場を知るよりも前。
公式戦に敗退しても、跡部くんのテニスは終わらない。
三浦跡部くんの集大成にもなるであろう超重要な曲。

個人的に『氷の世界』の方はリョーマとのキャラクター性の対比が出るように、役者に年齢差のあった過去シーズンのようなパワーで攻める感じよりも、色気でお子様との余裕の差を出す感じを観てみたい!
その方が氷の世界→超攻撃型テニス→照明落下後の三段階の差をハッキリ出せそう。

 

原作にはない テニミュ独自のセリフやシーンって結構あって、特にS1直後にバリカン持って登場するリョーマを滝が食い止め煙に巻くの最高オブ最高。1stであのポジション誰がやったか覚えてないんだけど、滝さんがやるの本当に素敵。あのシーンがあるから、ベッカムヘアにしたという行為の格好良さが増しているし、氷帝学園にとっての跡部景吾跡部くんにとっての氷帝の描写でもあって、すごくいい。
もし自主的に本当に坊主にしてしまったら、庇った滝を含む国民の気持ちが報われない。でも自分の発言の責任は取る、というナイス折衷案。国民を尊重してくれる跡部くんマジ格好いい。

 

先輩メス猫さん達から『跡部くんは負けていない』という話を聞いたことがなかったことが不思議だったのだけど、私が『三浦跡部くんはS1で勝利している』と強い気持ちで挑めるのは、私がテニミュリョーマ&青学推しで15年間約300公演を観てきたからかもしれない。

リョーマくんは唯一『試合に負けて勝負に勝つ』ことができないキャラクター。

にわかド新規の私は氷帝のことをまだまだ知らないけど、主人公校から見た氷帝の強さは、先輩国民の皆さまよりもよく見えるのかもしれない。

*1:いつもの5倍の日程チケット買っていた……ほぼ全通

*2:青学デビュー公演仕様になってるのは仕方がないにしても、それに合わせて他の流れや緩急を調節してほしかった。3rd不動峰公演がプレビュー→本公演の演出変更で駄作から未曾有の名作へ一気に変貌を遂げたから、今回も休演期間長いし頼むからテコ入れしてほしい。

*3:テニプリのテニスゲーム『最強チームを結成せよ!』でも2つのゲージが存在していて、体力ゲージが0になるとK.O.負けする仕様だった。このテニスゲームかなり面白いので、キャラクター追加してまた販売してほしい。

*4:3rdシーズンの三浦跡部くんは孤高の帝王としての描写が際立ちまくっているのだけど、S1タイブレークの外野の歌の見当違いっぷりもリョーマ跡部くんの環境の特殊さを表しててヤバい。

*5:「You still have lots more to work on」と実際に言うのは、試合の序盤、跡部くんに1ゲーム先取され無我の境地を発動した際の一度きり。手塚ゾーンを発動させ氷の世界を破った時のセリフは「まだまだ青学は負ける訳にはいかないからね」。

*6:しかも照明落ちたのリョーマ側のコートだから本当にヤバい。リョーマには照明がぶつからない確信があった説は、過去のリョーマの負傷を気にしないっぷりから立証できないと思っている

*7:なお訓練されたテニモンなので『ふわふわ』すること自体には1日で慣れた。

*8:ユガゲ→オマウェ→FGKS→ジャンハイ→ザツマイ→セイヤー→GMKK→NW→シャカリキ→インマイハート→ふわふわ

*9:改めてふわふわのぶっ飛びっぷりヤバい。笑 でも三ツ矢節めっちゃ好き。笑